Norikoさんからの質問

2問あります。

問題1
原点Oを中心とする半径1の円をC1とし、
 x2+y2-2tx-2ty+2t^2-4=0  (t は正の定数)
で表せる円をC2とする。
(1)C2の中心Mはある直線上にある。その直線の方程式を求めよ。
(2)C1とC2が異なる二点で交わるように、正の定数tがとり得る値の範囲を定 めよ。
(3)C1とC2の2つの交点を結ぶ線分の長さが2となるような t の値を求めよ。
  また、そのとき、C1の周および内部とC2の周および内部との共通部分の面積を求 めよ。

解答1
 x2+y2-2tx-2ty+2t2-4=0
を変形すると、
 x2-2tx+t2+y2-2ty+t2-4=0
 (x-t)2+(y-t)2=4
となるので、C2は、中心が(t, t)、半径2の円になります。
(1) 中心が(t, t) の形なので、x=t, y=t とおくと
 x=y
となり、C2の中心は、この直線上にあります。
 答え y=x (ただし x>0)

(2) t は正の定数なので、C2の中心は第1象限にあります。
 この範囲で、C1とC2が異なる2点で交わるのは、図のような範囲です。

 原点をO、C2の中心をA、C1とC2の接点をBとすると、
 OB=1、AB=2より、
 左図では、OA=1 より、t2+t2=12 t=√2/2
 右図では、OA=3 より、t2+t2=32 t=3√2/2
 答え √2/2<t<3√2/2

(3)C1とC2の交点を結ぶ線分の長さが2のとき、C2の位置は、下図のようになります。

 図において、AはC2の中心、BCはC1とC2の交点であると同時にC1の直径になります。
 このとき、OAは一辺が2の正三角形の高さになるので、
  OA=√3
 よって、
  t2+t2=3 より、t=√6/2
 求める面積は、C1の半分と、C2をBCで切ったときの小さい方の弓形の面積の和です。
 C1の半分は、π/2
 弓形は、扇形A−BCから正三角形ABCを引いたものなので、
  4π/6−√3
 以上より、求める面積は、
  7π/6−√3 ・・・ 答え

問題2 以下、太字はベクトルを表します。
三角形OABにおいて、辺ABを3:1に内分する点をCとする。
また、点Dを
 OD=3OA+2OB
をみたす点とし、ODとABの交点をEとする。
(1)OCOAOBで表せ。
(2)OEOAOBで表せ。
(3)辺OAの中点をMとし、CMとODの交点をPとするとき
  (i) OPOAOBで表せ。
  (ii)三角形OABと三角形OPCの面積比を求めよ。

解答2
 以下のような図になります。

(1)公式により、
 OC=(OA+3OB)/4
(2)
 OE=tOD
とおくと、
 OE=3tOA+2tOB
点E はAB 上の点なので、
 3t+2t=1
でなければならない。よって、
 t=1/5
 OE=(3OA+2OB)/5
(3)解き方その1
(i)
 MP=sMC
とおくと、
 OP=OM+MP・・・(a)
一方、
 MC=OC-OM
  =(OA+3OB)/4-OA/2
  =(-OA+3OB)/4
よって、(a) より、
 OP=OM+sMC
  =OA/2+s(-OA+3OB)/4
  ={(2-s)OA+3sOB}/4・・・(b)
ここで、OP はOD 上の点なので、
 OP=tOE
とおくと、
 OP=3tOA/5+2tOB/5・・・(c)

OA と OB は平行でないので、 (b) (c) より、
 (2-s)/4=3t/5
 3s/4=2t/5
これを解いて、
 s=4/11, t=15/22
よって、
 OP=9OA/22+3OB/11

(ii)
 ABの長さを1とすると、CB=1/4, EB=3/5 より、
  EC=3/5-1/4=7/20
  △OAB : △OEC = AB : EC = 20 : 7
 OP=15OE/22 より、
  △OEC : △OPC = OE : OP = 22 : 15
 以上より、
  △OAB : △OEC = 440 : 154
  △OEC : △OPC = 154 : 105
  △OAB : △OPC = 440 : 105 = 88 : 21
  △OAB : △OPC = 88 : 21

(3)解き方その2
(i)
 AE : EB = 2 : 3
 AC : CB = 3 : 1
より、AB=20 とおくと、
 AE = 8, EB = 12, AC = 15, CB = 5
より、EC = EB-CB = 12-5=7
よって、EC/AC=7/15
メネラウスの定理より、
 (OP/PE)・(EC/AC)・(AM/MO) = 1
 (OP/PE)・(7/15)・(1/1)=1
 OP/PE = 15/7
よって、OP=OE×15/22
 OE=(3OA+2OB)/5
より、
 OP=9OA/22+3OB/11

(ii) 上と同じです。

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