今回の目標 方程式を使って応用問題を解く。(その1) |
方程式を使った応用問題1
(例題) 兄の年齢は弟の年齢の4倍より9少ないが、2倍より1多いという。2人の年齢を求めよ。
(解答)
弟の年齢をχ歳とおく。(必ずこのように何をχとするかを宣言しておく)
兄の年齢は弟の年齢の4倍より9少ないということは、兄の年齢をχを使って表すと
(4χ−9) ・・・・・(1)
である。一方、兄の年齢は弟の年齢の2倍より1多いということは、兄の年齢は
(2χ+1) ・・・・・(2)
である。(1)と(2)は、いずれも兄の年齢なので等しい。つまり、
(4χ−9)=(2χ+1)
である。これを整理して、
(4χ−2χ)=(1+9)
(2χ)=(10)
これを解いて、
χ=(5)
よって、弟の年齢は(5)歳である。一方、(1)または(2)より兄の年齢は(11)歳である。
答え 兄の年齢(11)歳、弟の年齢(5)歳
方程式を使って応用問題を解くときの手順 1. 求める量は何で、何をχ(またはy)とおくかを決める。 2. 問題に示された条件を、式で表す。(方程式を立てる、という) 3. 方程式を解く。 4. 問題の意味に沿った答え方で答える。(単位など) |
<問題1> 次の問題を方程式を用いて解け。
(1) ある数を9倍して3を引いたら21になった。もとの数を求めよ。
1. 何をχ,yとおきますか(ある数をχとおく)
2. 問題で示された条件を、χ,yを使った式で表す。
9χ−3=21
3. 方程式を解く
9χ=21+3=24
χ=24/9=8/3
4. 答え ある数は 8/3
(2) 兄は弟より4歳年上である。10年後に2人の年齢の合計は52歳になるという。現在の2人の年齢を求めよ。
1. 何をχ,yとおきますか(現在の兄の年齢をχ歳、弟の年齢をy歳とおく)
2. 問題で示された条件を、χ,yを使った式で表す。
χ=y+4 ・・・・・・(1)
(χ+10)+(y+10)=52 ・・・・・・(2)
3. 方程式を解く
(2) より、
χ+y+20=52
(1) を代入して
(y+4)+y+20=52
2y+24=52
2y=52−24=28
y=14
(1)より
χ=14+4=18
4. 答え 兄は18歳、弟は14歳
(3) 行きは時速6qで歩き、帰りは時速5qで歩いたところ、帰りの方が30分多くかかった。往復で何q歩いたか。
1. 何をχ,yとおきますか(片道χkm とおく)
2. 問題で示された条件を、χ,yを使った式で表す。
行きの時間は χ/6 時間
帰りの時間は χ/5 時間
χ/5−χ/6=0.5 (30分は0.5時間)
3. 方程式を解く
χ/30=0.5
χ=0.5×30=15
4. 答え 往復 30km
(4) ボールペンの値段は鉛筆の値段の5倍である。いま鉛筆を1ダース、ボールペンを5本買ったら1480円であった。
鉛筆とボールペンの値段を求めよ。
1. 何をχ,yとおきますか(鉛筆1本χ円、ボールペン1本y円 とおく)
2. 問題で示された条件を、χ,yを使った式で表す。
y=5χ・・・・・・(1)
12χ+5y=1480・・・・・・(2)
3. 方程式を解く
(1) を (2) に代入して、
12χ+5(5χ)=1480
12χ+25χ=1480
37χ=1480
χ=40
(1) より、
y=5×40=200
4. 答え 鉛筆1本40円、ボールペン1本200円
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