第14回

今回の目標
 分数・小数の1次方程式が解ける。

分数・小数を含む方程式
(例題)χ/3−1=1/2 を解け。
(解答) そのまま解くと、

χ/3−1=1/2
-1 を移項する
χ/3=1/2+1
計算する
χ/3=3/2
両辺に3を掛ける
χ=3/2×3=9/2

として解けるが、途中で分数の足し算や引き算が入るので面倒である。
そこで次のような解き方を紹介する。
(別解)

χ/3−1=1/2
両辺に6を掛ける
(χ/3−1)×6=1/2×6
括弧をはずす(分配法則による)
χ/3×6−1×6=1/2×6
計算する
2χ−6=3
−6を移項する
2χ=3+6=9
両辺を2で割る
χ=9/2

このように、分数の分母を無くす(分母を払うという)ような数をあらかじめ掛けてから、
解くことを覚えると計算が楽になる。
小数を含んだ方程式の場合も、両辺に10や100を掛けることにより、同じことができるが、
分数の場合ほど効果はない。

(練習) 次の掛け算をしなさい。

8χ+1 (8χ+1) 3χ−2
(1) ------- ×4 --------- =16χ+2 (2) ------ ×4=3χ−2
 
1−3χ 10(1−3χ)
(3) − ------- ×10 =− ----------- =−2(1−3χ)=−2+6χ
 

<問題1> 次の方程式を解け。

3χ+2
(1) --- --- χ =−1  (2) 6+ ------- =−χ+4
両辺2を掛けて
 3−χ=−2
3を移項して
 −χ=−2−3=−5
 χ=5
両辺2を掛けて
 12+(3χ+2)=-2χ+8
 12+3χ+2=-2χ+8
移項して
 3χ+2χ=8−12−2
 5χ=-6
 χ=-1.2
1−3χ 3χ−2 8χ+1
(3) ------- =2 (4) 2− ------- -------
両辺5を掛けて
 −(1−3χ)=10
 -1+3χ=10
移項して
 3χ=10+1=11
 χ=11/3
両辺4を掛けて
 8−(3χ−2)=2(8χ+1)
 8−3χ+2=16χ+2
移項して
 -3χ−16χ=2−8−2
 -19χ=-8
 χ=8/19
χ
(5) --- --- =1 (6) 0.8χ+2=0.1χ−0.03
両辺12を掛けて
 3χ−2=12
移項して
 3χ=12+2=14
 χ=14/3
移項して
 0.8χ−0.1χ=-0.03−2
 0.7χ=-2.03
 x=-2.9
(7)  1.2χ+0.8=χ
移項して
 1.2χ−χ=-0.8
 0.2χ=-0.8
 χ=-4
(8)  6.9−0.3χ=4.3
移項して
 -0.3χ=4.3−6.9=-2.6
 χ=26/3

※(2)(3)(4)のように、分子が式になっている場合は、注意が必要である。

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