第2回

今回の目標
・負の数の四則計算を理解すること。

普段われわれがものを数えるのに用いる、1,2,3・・・という数(正の整数)は、(自然数)と呼ばれ、
ものの数を数えることで四則計算を理解できた。
一方、−1,−2,−3・・・という数(負の整数)は、0より小さい数として、約束した数である。したがって、
自然数での計算の規則性が生かされるように、負の数の四則計算を約束しなければならない。

負の数を足す

  6+ 2 = 8
6+ 1 = 7   1 減る
6+ 0 = 6 1 減る
6+(-1)=( 5 )
6+(-2)=( 4 )

 このことから、負の数を足すことを次のように約束する。
・-1を足すことは、(1 を引く)ことと同じである。
・-2を足すことは、(2 を引く)ことと同じである。
・一般に、ある負の数を足すことは、その数の(絶対値)を引くことと同じである。

負の数を引く

  7− 2 = 5
7− 1 = 6   1 増える
7− 0 = 7 1 増える
7−(-1)=( 8 )
7−(-2)=( 9 )

 このことから、負の数を引くことを次のように約束する。
・-1を引くことは、(1 を足す)ことと同じである。
・-2を引くことは、(2 を足す)ことと同じである。
・一般に、ある負の数を引くことは、その数の(絶対値)を足すことと同じである。

<問題1>次の計算をせよ
(1) 5+(-2)
 =5 - 2
 =3
(2) −1−(-9)
 =-1 + 9
 =8
(3) 1−2×6−(-3−2)
 =1−12−(-5)
 =1−12+5
 =-6
(4) -[2+9÷{2−(-1)}×2]
 =-{2+9÷(2+1)×2}
 =-(2+9÷3×2)
 =-(2+6)
 =-8

負の数を掛ける

3 × 3 = 9
  3 × 2 = 6 3 減る
3 × 1 = 3   3 減る
3 × 0 = 0
3 ×(-1)=( -3 )
3 ×(-2)=( -6 )
-2 × 3 = -6
  -2× 2 = -4 2 増える
-2× 1 = ( -2 )  
-2× 0 = 0
-2×(-1)=( 2 )
-2×(-2)=( 4 )

 このことから、負の数を掛けることを次のように約束する。
・正の数に負の数を掛けると( )の数になり、積(掛けた答え)の絶対値は、二つの数の絶対値の積になる。
・負の数に負の数を掛けると( )の数になり、積の絶対値は、二つの数の絶対値の積になる。

<問題2>次の計算をせよ。
(1) 3×(-3)
 =-9
(2) -3×(-4)
 =12
(3) -(-3)
 =3
-1×(-3)=3 または 0-(-3)=3
(4) 5−{(3−5)×5−(-2)}
 =5−{(-2)×5+2}
 =5−(-10+2)
 =5−(-8)
 =5+8
 =13

負の数で割る
例えば、6÷3は、3に何を掛けたら6になるかを求める式だと考えられます。同じように考えると、
  12 ÷(-4)=( -3 )
  32 ÷(-8)=( -4 )
  (-54)÷(-6)=( 9 )
  (-56)÷ 7 =( -8 )

<問題3>次の計算をせよ
(1) -2×3−6÷(-2)
 =-6−(-3)
 =-6+3
 =-3
(2) 12−(-24)÷6
 =12−(-4)
 =12+4
 =16

負の数の掛け算・割り算のまとめ
正の数と正の数、負の数と負の数の掛け算(割り算)を同符号の掛け算(割り算)といい、
正の数と負の数の掛け算(割り算)を異符号の掛け算(割り算)といいます。
負の数の入った掛け算・割り算の答えは、同符号の場合は( )、異符号の場合は( )となる。
このことに注意して、後は( 絶対値 )のみの計算をすればよい。
3つ以上の数の掛け算・割り算では、左から順々に計算するが、含まれている負の数が、
偶数 )の時は答えは正の数、( 奇数 )の時は負の数になることを知っていれば便利である。

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