TANEさんからの質問9
()はベクトルを表すものとします。
問題1
正六角形ABCDEFにおいて、(a)=(AB)、
(b)=(AF)とする。
次の2点を通る直線上の点Pの 点Aに関する位置ベクトルを(p)とするとき、
(p)が 満たすベクトル方程式を媒介変数 t
を用いて表せ。
(1)B、E (2)A、D (3)C、E
解答1
一般に2点A(a)、B(b) を通る、直線の方程式は、
(p)=(1-t)(a)+t(b)
と書けます。
ABを t:1-t に分ける点の位置ベクトルを t
を使って表した式です。
(1)
解法1
(AE)=(a)+2(b)
なので、(p) の式は、
(p)=(1-t)(a)+t{(a)+2(b)}
=(a)+2t(b)
2t は任意の実数を取るので、 t と置き直して、
(p)=(a)+t(b)
解法2
BEの式を求める代わりに、BOの式を求めても同じである。
(AO)=(a)+(b)
なので、(p) の式は、
(p)=(1-t)(a)+t{(a)+(b)}
=(a)+t(b)
図形的に考えると、(a) の位置(B)から、(b)
の方向に、任意の長さ移動した点の集まり
ですので、BEを表すことになります。
(2)
(AD)=2(a)+2(b)
(AA)=(0)
なので、(p) の式は、
(p)=(1-t)(0)+t{2(a)+2(b)}
=2t(a)+2t(b)
2t を t に置き直して、
(p)=t(a)+t(b)
(3)
(AC)=2(a)+(b)
(AE)=(a)+2(b)
なので、(p) の式は、
(p)=(1-t){2(a)+(b)}+t{(a)+2(b)}
=(2-t)(a)+(1+t)(b)
このままでも良いですが、1+t を t に置き直して、
(p)=(3-t)(a)+(b)
また、
(p)=3(a)+t{(b)-(a)}
とすると、図形的な意味が読みとれます。
問題2
定点Oに関する3点A、B、Pの位置ベクトルを、
それぞれ(a)、(b)、(p)とする。
点Pが次の図形上に あるとき、(p) の満たすベクトル方程式を求めよ。
(1)点Oを中心とし、半径OAの円周
(2)点Aを中心とし、半径OAの円周
(3)点Bを中心とし、半径ABの円周
(4)線分ABを直径とする円周
解答2
円のベクトル方程式は主に、「半径=一定値」「直径の円周角=90°」の
どちらかの形になります。
(1)OPの長さがOAと常に等しいので、 |(p)|=|(a)| または、左図のAPとA’Pが垂直であることより {(p)-(a)}・{(p)+(a)}=0 下の式は、上の式を2乗すれば得られます。 |
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(2)APの長さがOAと等しいので、 |(p)-(a)|=|(a)| または、左図のOPとA’Pが垂直であることより (p)・{(p)-2(a)}=0 下の式は、上の式を2乗すれば得られます。 |
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(3)BPの長さがABと等しいので、 |(p)-(b)|=|(a)-(b)| または、左図のAPとA’Pが垂直であることより {(p)-(a)}・{(p)+(a)-2(b)}=0 下の式は、上の式を2乗すれば得られます。 |
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(4)APとBPが垂直であることより、 {(p)-(a)}・{(p)-(b)}=0 |