里奈さんからの質問12

問題1
複素数 z=x+yi
が直線y=1の上を動く
とき、w=z2はどんな
図形になりますか?

解答1
常にy=1 なので、
 z=x+i
と書けます。
 w=z2=(x+i)2=x2−1+2xi
実部を X=x2−1
虚部を Y=2x
とおくと、x=Y/2 より、
 X=(Y/2)2−1

グラフはあとまわし。

問題2
α、β は 
 α2-2αβ+4β2=0
を満たす、0ではない
複素数であるとします。
(1) |α|/|β|  を求めなさい。
(2) arg α-argβを求めなさい。
(3)複素数平面上でαの表す点をA、βの表す点をB、原点を
Oとするとき、三角形OABはどんな図形ですか?求めなさい。

解答2
 α/β=|α|/|β|ei(argα−argβ) である。
 つまり、
 α=|α|(cosθ+isinθ)、β=|β|(cosφ+isinφ)
と書くとき、
 argα=θ、argβ=φ であり、
 α/β=|α|/|β|{cos(θ−φ)+isin(θ−φ)}
と書けます。
(1)
 α2-2αβ+4β2=0
の両辺をβ2で割って、
 (α/β)2-2(α/β)+4=0
 X=α/β とおくと、
 X2−2X+4=0
これを解いて
 X=1±√3i
 |X|=|α/β|=|α|/|β|=√(1+√32)=√4=2・・・答え
(2)
 X=1±√3i=2(cos(±60°)+isin(±60°)) (複号同順)
より、
 arg α-argβ=±60°・・・答え
(3)
(1)(2) の結果より、
 1つの角が60°で、それをはさむ辺の長さの比が 1:2 である三角形、
 つまり、3つの角が30°、60°、90°の直角三角形で、60°の角が原点にある。

問題3
次の方程式が複素数平面上で
表す図形を求めなさい。
(1) 
(2) |z-2|=|z-2i|
(3) |z-i|=3

解答3
z=x+yiとおきます。(ただし、x、yは実数)
(1)
 (x+yi)−(x−yi)=2yi=4i
より、
 y=2 (xは任意)
直線 y=2 (x軸に平行な直線)を表す。

(2)
 |z−2|=|z−2i|より、
 |z−2|2=|z−2i|2
 |z−2|2=|(x−2)+yi|2=(x−2)2+y2
 |z−2i|2=|x+(y−2)i|2=x2+(y−2)2
よって、
 (x−2)2+y2=x2+(y−2)2
 −4x+4=−4y+4
 y=x
 直線 y=x を表す。

(3)
 |z−i|2=9 より、
 |z−i|2=|x+(y−1)i|2=x2+(y−1)2=9
よって、円 x2+(y−1)2=9 を表す。

問題4
を求めよ。

解答4
 z=(1/2)−(√3/2)i とおくと、
 z=cos(-60°)+isin(-60°) と書けます。
 |z|=1 なので、
 z2=cos(-60°×2)+isin(-60°×2)
 z3=cos(-60°×3)+isin(-60°×3)
   ・・・・・・
 z6=cos(-60°×6)+isin(-60°×6)=1
よって、
 z30=(z6)5=1
 z31=z=(1/2)−(√3/2)i 

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