りこさんからの質問1
問題
半径がrの円に正三角形ABCが内接している。
劣弧BC上に点Pをとり、∠BAP=θ(0°≦θ≦60°)とする。
(1) PA・PBをr,θを用いて表せ。
(2) PA・PB + PB・PC + PC・PAの最大値およびその時のθの値を求めよ。
解答
上図において、AB=BC=CA=(√3)r
である。
また∠APB=60°、∠ABP=120°-θ 、∠APC=60°、∠CAP=60°-θ
である。
(1) 正弦定理より
PA=2rsin∠ABP=2rsin(120°-θ)
PB=2rsinθ
よって、PA・PB=4r2sin(120°-θ)sinθ
(2) 同様に、
PC=2rsin(60°-θ)
よって、
PA・PB+PB・PC+PC・PA=4r2{sin(120°-θ)sinθ+sinθsin(60°-θ)+sin(60°-θ)sin(120°-θ)}
三角関数の和積の公式の1つ
sinαsinβ=-{cos(α+β) - cos(α-β)}/2
より、
(与式)=-2r2{cos120°-cos(120°-2θ)+cos60°-cos(2θ-60°)+cos(180°-2θ)-cos(-60°)}
さらに、三角関数の和積の公式の1つ
cosα+cosβ=2cos{(α+β)/2}cos{(α-β)/2}
より、
(与式)=-2r2{cos120°-2cos30°cos(90°-2θ)-cos2θ}
=-2r2(-1/2-√3sin2θ-cos2θ)
=r2+4r2(√3sin2θ+cos2θ)/2
=r2+4r2sin(2θ+30°)
最後の行の変形は、三角関数の合成公式
asinθ+bsinθ=√(a2+b2)sin(θ+α) sinα=b/√(a2+b2)、cosα=a/√(a2+b2)
による。
0°≦θ≦60°の範囲で、4r2sin(2θ+30°)が最大となるのは、sin(2θ+30°)=1
のとき、つまり
2θ+30°=90°
θ=30°
このとき、
(与式)=5r2
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