こんにちは。下記の問に取り組んでおります。
[問]{f_n}をE(⊂R:実数体)でfに一様収束する連続な実数値関数列とする。 x_n→x∈Eとなる各数列{x_n}⊂Eに対し,lim[n→∞]f_n(x_n)=f(x)となる事を示せ。
はどのようにして示せますでしょうか?
因みに 一様収束の定義は 0<∀ε∈R,∃L∈N;(L<n,x∈E⇒|f(x)-f_n(x)|≦ε) です。
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36364.Re: {f_n}はEでfに一様収束&連続,x_n→x∈Eとなる各数列{x_n}⊂Eに対し, |
名前:みっちぃ 日付:3月14日(金) 20時3分 |
こういった証明は,型に当てはめるのが重要です。 証明したい事は, 「任意のε>0に対しても,ある実数δ>0と自然数Nが存在し,|x_n-x|<δ,N≦nであれば |f_n(x_n)-f(x)|<εである」です。 (↑∀ε>0,∃δ>0,N∈自然数 s.t ,|x_n-x|<δ,N≦n ⇒ |f_n(x_n)-f(x)|<ε と書きます。)
今,一様収束の定義より 任意のx∈Eに対して,任意のε_1>0に対して,ある自然数Nが存在し,N<n ⇒ |f(x)-f_n(x)|<ε_1…★
また,数列{x_n}がxに収束することと,全てのf_n(x)の連続性の定義より 任意のε_2>0,自然数mに対して,ある実数δ>0と自然数Nが存在し,N≦nかつ|x_n-x|<δ ⇒ |f_m(x_n)-f_m(x)|<ε_2…☆ (mとnは無関係に取れる。もちろん関連があってもよい)
の2式を用いてよい。 <証明> 任意のε>0に対して,ある実数δ>0と自然数Nが存在し,N≦nかつ|x_n-x|<δ ⇒|f_n(x_n)-f(x)|=|{f_n(x_n)-f_n(x)}+{f_n(x)-f(x)}| ≦|f_n(x_n)-f_n(x)|+|f_n(x)-f(x)| (∵三角不等式) <ε/2 +ε/2=ε (∵★と☆で,ε_1=ε_2=ε/2とする) <証明終>
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36367.Re: {f_n}はEでfに一様収束&連続,x_n→x∈Eとなる各数列{x_n}⊂Eに対し, |
名前:yuuka 日付:3月15日(土) 2時37分 |
ご回答誠に有難うござます。とても参考になっております。
> (↑∀ε>0,∃δ>0,N∈自然数 s.t ,|x_n-x|<δ,N≦n ⇒ |f_n(x_n)-f(x)|<ε と > 書きます。)
すいません。ちょっとわかりません。 どうして素直に lim[n→∞]f_n(x_n)=f(x)は 0<∀ε∈R,∃L∈N;L<n⇒|f_n(x_n)-f(x)|<ε と書いてはいけないのでしょうか?
> 今,一様収束の定義より > 任意のx∈Eに対して,任意のε_1>0に対して,ある自然数Nが存在し,N<n ⇒ > |f(x)-f_n(x)|<ε_1…★
これは各点収束の定義ではないのですかね。 一様収束なら0<∀ε_1∈R,∃N:自然数;(∀x∈E,N<n⇒|f(x)-f_n(x)|<ε_1)となるのではないでしょうか?
> また,数列{x_n}がxに収束することと,
これは0<∀ε∈R,∃L∈N;L<k⇒|x_k-x|<ε…(*)
> 全てのf_n(x)の連続性の定義より
これはf_m(for ∀m∈N)がx_n(for ∀n∈N)で連続な事から 0<∀ε∈R,∀m,n∈N,0<∃δ∈R;0<|x-x_n|<δ⇒|f_m(x)-f_m(x_n)|<ε…(**) と書ける。
> 任意のε_2>0,自然数mに対して,ある実数δ>0と自然数Nが存在し,N≦nかつ > |x_n-x|<δ ⇒ |f_m(x_n)-f_m(x)|<ε_2…☆ > (mとnは無関係に取れる。もちろん関連があってもよい)
ん?? 上記(*),(**)からどうして☆が導き出せるのでしょうか?
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36368.Re: {f_n}はEでfに一様収束&連続,x_n→x∈Eとなる各数列{x_n}⊂Eに対し, |
名前:みっちぃ 日付:3月15日(土) 17時16分 |
まずは,全体から。用いて良い事は 「{f_n}がfに一様収束する」(←グラフで言うと縦の収束) 「{x_n}がxに収束する」(←グラフで言うと横の収束) 「全てのnでf_n(x)は連続」(←グラフで言うと横が収束⇒縦も収束) であり,2種類の縦方向での収束を用いることができる。(関数列の収束と連続性) 示したい事は 「f_n(x_n)がf(x)に収束する」と2種類の縦の収束を同時に扱う。
だから,「2種類の縦の収束の定義を持ち出して三角不等式でつなぐ」というのが,『定義の型にはめる』方法だと思います。 こういう証明は,ある程度のイメージと型にはめる論法が重要だと思うので。
あとは,書き方…
>これは各点収束の定義ではないのですかね。 >一様収束なら0<∀ε_1∈R,∃N:自然数;(∀x∈E,N<n⇒|f(x)-f_n(x)|<ε>_1)となるのではないでしょうか?
ごめんなさい。私の書き間違えです。 「任意のε_1>0に対して,ある自然数Nが存在すれば,任意のx∈E,N≦nに対して|f(x)-f_n(x)|<ε>_1」ですね。
>これはf_m(for ∀m∈N)がx_n(for ∀n∈N)で連続な事から >0<∀ε∈R,∀m,n∈N,0<∃δ∈R;0<|x-x_n|<δ⇒|f_m(x)-f_m(x_n)|<ε…(**) >と書ける。
これは,「∀m∈N,∃n_0∈Nに対して,∀n>n_0,∃|x-x_n|<δ」です。 「f_mの連続性」と言うところで,証明のためにはxでの連続性を確認すればよい。 「点列{x_n}がxに収束する事を利用して,f_m(x)が点xで連続」と言う,私の記述どおりで構いません。 (x_nでの連続性だと,x_nに収束する点列をもう一つ用意する必要がある)
で,本来なら{x_n}がxに収束することから,私の記述も {x_n}がxに収束するので「∀δ>0,∃N∈N;N<n⇒|x_n-x|<δ」 なので,f_m(x)連続性から 「∀ε>0,(εによったある)δ>0,(δによったある)N∈Nに対してN<n⇒|x_n-x|<δ⇒|f_m(x_n)-f_m(x)|<ε」 というのが本当は正しい。
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36373.Re: {f_n}はEでfに一様収束&連続,x_n→x∈Eとなる各数列{x_n}⊂Eに対し, |
名前:yuuka 日付:3月16日(日) 6時16分 |
詳細なご説明大変有難うございます。
> で,本来なら{x_n}がxに収束することから,私の記述も > {x_n}がxに収束するので「∀δ>0,∃N∈N;N<n⇒|x_n-x|<δ」 なので,f_m(x)連続性 > から > 「∀ε>0,(εによったある)δ>0,(δによったある)N∈Nに対して > N<n⇒|x_n-x|<δ⇒|f_m(x_n)-f_m(x)|<ε」 > というのが本当は正しい。
三角不等式は考えもつきませんでした。 有難うございます。これで理解できました。m(_ _)m
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