大学1年です。次の公式の証明について質問させてください。 A×(B∩C)=(A×B)∩(A×C) 左辺について x∈(B∩C)とすると、x∈Bかつx∈C また、a∈Aとすると、 A×(B∩C)=(a、x) までしてみたのですが、右辺がさっぱり分からなくて。。。 どなたか宜しくお願いします。
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21160.Re: 集合の証明について |
名前:ast 日付:5月24日(火) 0時4分 |
> A×(B∩C)=(a、x) 集合とその元が等しいという式になってますから何か変ですよね.
A ×(B ∩ C) = (A × B) ∩ (A × C) を言うためには [i] A ×(B ∩ C) ⊂ (A × B) ∩ (A × C) [ii] A ×(B ∩ C) ⊃ (A × B) ∩ (A × C) を示さなければいけません. これは [i'] x ∈ A ×(B ∩ C) ならば x ∈ (A × B) ∩ (A × C) [ii'] x ∈ (A × B) ∩ (A × C) ならば x ∈ A ×(B ∩ C) をいうのと同じです. ですから x ∈ A ×(B ∩ C) というのは A の元と B ∩ C の元を使って x がどう書けるのか, x ∈ (A × B) ∩ (A × C) というのは x が A × B の元と A × C の元を使ってどう書けるのか, ということをまず考えなければいけません.
> 左辺について x∈(B∩C)とすると、x∈Bかつx∈C > また、a∈Aとすると、 というのだと思考の順番がまったく逆です.
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21165.Re: 集合の証明について |
名前:紀沙 日付:5月24日(火) 20時39分 |
返信ありがとうございます。 ですが、そもそもデカルト積の意味がよく分からなくて・・・。 教科書には、A×B=(a、b)(a∈A、b∈B) となっていたのですが。。。
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21166.Re: 集合の証明について |
名前:紀沙 日付:5月24日(火) 20時51分 |
次の証明ではだめでしょうか?([i]について) x∈(B∩C)とする。x∈Bより(B∩C)⊂B 同様に(B∩C)⊂C A×(B∩C)⊂(A×B)かつA×(B∩C)⊂(A×C) よってA×(B∩C)⊂(A×B)∩(A×C)
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21171.Re: 集合の証明について |
名前:ast 日付:5月24日(火) 23時12分 |
本当に,
> 教科書には、A×B=(a、b)(a∈A、b∈B) > となっていたのですが。。。
というのは本当に本当ですか? 本当にこのように書かれている教科書をお使いでしたら, 非常に有害ですので今すぐ捨てるなり燃やすなりしてください. 普通の教科書をお使いなら, かならず
{代表的な表記 | 表記の変数が満たすべき条件}
あるいは
{代表的な表記 ; 表記の変数が満たすべき条件}
のような表記法を採用しているはずです (この表記法をとるとき, "{", "|" や "}" にはちゃんと意味がありますので省略は許されません). 今の場合であれば
A × B = {(a, b) | a ∈ A, b ∈ B}
と書かれているはずです. そしてこれは, もし x ∈ A × B であるならば, かならず適当な a ∈ A と b ∈ B が見つかって, x = (a, b) という形に書くことができる, ということを表しています.
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21173.Re: 集合の証明について |
名前:ast 日付:5月24日(火) 23時38分 |
すみません, > もし x ∈ A × B であるならば, かならず適当な a ∈ A と b ∈ B が > 見つ かって, x = (a, b) という形に書くことができる, ということを > 表しています. を少し訂正します.
A × B = {(a, b) | a ∈ A, b ∈ B} という記法は, もし x ∈ A × B であるならば, かならず適当な a ∈ A と b ∈ B が見つかって, x = (a, b) という形に書くことができる, 逆に a ∈ A かつ b ∈ B が満たされる限りにおいて対 (a, b) は A × B の元である, ということを表しています. --------------------------------------------------------- では改めて.
紀沙さんの No.21166 は証明としてはだめだと思います. なぜなら, A ×(B ∩ C) のどんな元をとってもそれは (A × B) ∩ (A × C) に入っている, ということを言わなければならないのに, 一切 A ×(B ∩ C) の元を取り出していないからです.
もう少し詳しく言うと > x∈(B∩C)とする。x∈Bより(B∩C)⊂B 同様に(B∩C)⊂C > A×(B∩C)⊂(A×B)かつA×(B∩C)⊂(A×C) という 2 行の間に論理の飛躍があります. 上の行ではきちんと元の対応関係を根拠に集合の包含関係を示してありますが, 下の行ではそれがまったくありません (直積の第一成分について何も言及されていません). これでは根拠のない決め付けになってしまいます.
ここでは, x ∈ A ×(B ∩ C) をとれば, 直積の定義から適当な a ∈ A と b ∈ B ∩ C を使って x = (a, b) と書くことができるということからはじめなければなりません. すると, b ∈ B ですから, 対 (a, b) は条件 a ∈ A かつ b ∈ B を満たす対なので, これは (a, b) が A × B の元であることを意味します. 同時に, b ∈ C ですから, 同様の議論で対 (a, b) は A × C の元でもあることが示せます. つまりこれは, 対 (a, b) が (A × B) ∩ (A × C) であることを意味します. すなわち, x ∈ (A × B) ∩ (A × C) です.
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21187.Re: 集合の証明について |
名前:紀沙 日付:5月25日(水) 21時59分 |
ast様、返信ありがとうございました。 直積の意味がよく分からなかったので、とても助かりました。 もう一度確認してみます。ご丁寧にありがとうございました!
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