KBSさんからの質問1

問題
コインおよびサイコロを用いて次の試行を行う。
(i) サイコロを振る。
(ii) (i)で1〜5のいずれかが出たらコインを一回投げて(i)に戻る。
(iii) (i)で6の目が出たらゲーム終了。
この試行で、開始から終了までに「コインの表が出た回数がnである確率」をP(n)とする。

(1)P(0)を求めよ。
(2)P(n+1)をP(n)で表せ。
(3)P(n)を求めよ。

解答
(1)
1回目で6が出る確率は、1/6
1回目で1〜5が出て、コインで裏が出て、2回目に6が出る確率 5/6×1/2×1/6=(5/12)(1/6)
1,2回目で1〜5が出て、コインで裏が出て、3回目に6が出る確率 (5/12)2(1/6)
  ・・・
1〜n-1回目で1〜5が出て、コインで裏が出て、n回目に6が出る確率 (5/12)n-1(1/6)
これより、求める確率は、
 P(0)=(1/6){1+(5/12)+(5/12)2+(5/12)3+(5/12)4+・・・} ・・・(a)
という無限級数になります。両辺に 5/12 を掛けて
 (5/12)P(0)=(1/6){(5/12)+(5/12)2+(5/12)3+(5/12)4+・・・} ・・・(b)
(a)−(b)
 (7/12)P(0)=(1/6)
これより、
 P(0)=2/7

(2)
P(n) がある値になっているということは、表がn回出たあと、ある回数で6が出たということです。
その回数の1回前は、表がn回出ていて、まだ終わっていない状態(状態Aとします)にあります。
その後、1/6 の確率で、6がでて、P(n) になるので、状態Aまでの確率は、6P(n) です。
この後、1回表が出て、その後、任意の回数で裏が出て、その後 6が出たのが、P(n+1) なので、
 P(n+1)=6P(n)×(5/12)×{1+(5/12)+(5/12)2+(5/12)3+(5/12)4+・・・}(1/6)=
   =(5/2)P(n)×P(0)=(5/7)P(n)

(3)
P(n) は、P(0)=2/7 から始まる、公比 5/7 の等比数列になります。よって、
 P(n)=(2/7)(5/7)n

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