家永さんからの質問1
問題
5以上の自然数nについて、座標平面上の第一象限で直線x+y=nより下にあり、x座標、y座標がもとに整数である点を考える。
この中の異なる4点を頂点とし、辺が軸に平行な長方形の個数をanとする。このとき次の問いに答えよ。
(1)数列 {an} が満たす漸化式を求めよ。
(2)数列 {an} の一般式を求めよ。・・・・・・ヨッシーが追加
解答
n=5の時は a5=1 です。
n=6になったとき、新たに A, B, C, D の4点が増えます(上図の赤い点)。
黒い点だけで出来る長方形は、既にn=5のところで、数えているので、
n=6になったときに増えた長方形は、赤い点を頂点に持つ長方形です。
A を頂点に持つ長方形はなし。
B を頂点に持つ長方形は、B より左下にあるE, F と B とが対角線になるような長方形で、合わせて2つ。
C を頂点に持つ長方形は、C より左下にあるF, G と C とが対角線になるような長方形で、合わせて2つ。
D を頂点に持つ長方形はなし。
で、合計4個、増えています。
一般に、n が n+1 になったときに増える点は、(n+1)−2=n−1
個です。
座標でいうと、(1, n-1), (2,n-2), (3, n-3),
……… (n-3, 3), (n-2, 2), (n-1, 1) です。
点(1, n-1) を頂点に持つ長方形はなし。
点(2, n-2) を頂点に持つ長方形は、この点より左下に
1×(n-3) 個の点があるので、n-3 個。
点(3, n-3) を頂点に持つ長方形は、この点より左下に
2×(n-4) 個の点があるので、2(n-4) 個。
・・・・・・
点(k, n-k) を頂点に持つ長方形は、この点より左下に
(k-1)×(n-k-1) 個の点があるので、(k-1)(n-k-1)
個。
・・・・・・
点(n-2, 2) を頂点に持つ長方形は、この点より左下に
(n-3)×1 個の点があるので、n-3 個。
点(n-1, 1) を頂点に持つ長方形はなし。
長方形がない場合も、それぞれ、0×(n-2)個、(n-2)×0個、と書けるので、
n+1 になったときに増えた長方形の数(an+1−an)は、
(k-1)(n-k-1)
を、k=1から n−1 まで合計した数。
よって、
・・・・・・(1) の答え
n≧5 のときの階差数列が、上のような式なので、数列
{an} は、bn=(n3−6n2+11n−6)/6 を使って、
次のように表される。
a5=1, an=a5+Σk=5〜n-1bn=a5+Σk=1〜n-1bn−Σk=1〜4bn
よって、
an=(n4−10n3+35n2−50n+24)/24
なお、
an=(n−1)(n−2)(n−3)(n−4)/24
となり、
a1=a2=a3=a4=0
となるので、n≧5 に限らず、任意の自然数nについて、
an=(n4−10n3+35n2−50n+24)/24
と書いて良い。
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