じゃんけんの確率

n人(n≧2)でじゃんけんをする。各自のグー・チョキ・パーの出し方が
完全に無作為であるとき、あいこになる確率を求めます。

n人がじゃんけんをして、
 全員同じモノを出してあいこになっている確率をAn
 2種類のモノが出て勝負が付いている確率をBn
 3種類のモノが出てあいこになっている確率をCn
とします。
ここに、もう1人加わって、n+1人になったとき、
 An は1:2の確率でAn+1、Bn+1 になります。
 Bn は2:1の確率でBn+1、Cn+1 になります。
 Cn は必ずCn+1になります。
以上をまとめると、
 An+1=An/3
 Bn+1=2An/3+2Bn/3
 Cn+1=Bn/3+Cn
という漸化式になります。また、n=1のとき
 A1=1
 B1=0
 C1=0
であり、これを初期値とします。
An は公比1/3の等比数列なので、
 An=1/3n-1
よって、
 Bn+1=2/3n+2Bn/3
これが
 Bn+1+m/3n+1=2/3(Bn+m/3n)
の形に書けたとします。展開して
 Bn+1=2Bn/3+m/3n+1
よって、
 m/3n+1=2/3n
となれば良いのであって、
 m=6
であることになります。
 Dn=Bn+6/3n=Bn+2/3n-1
は、初項 2、公比2/3 の等比数列なので、
 Dn=2(2/3)n-1
よって、
 Bn=Dn−2/3n-1=(2n−2)/3n-1
これは、勝負が付く確率なので、あいこになるのは、
 1−Bn=1−(2n−2)/3n-1(3n-1−2n+2)/3n-1
となります。
ちなみに、Cn は、
 Cn=1−Bn−An=(3n-1−2n+1)/3n-1
となります。

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